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化粧品製造販売業者は自社が発売する化粧品を市場に出荷する前に、許可を受けた都道府県知事にその製品の製造販売届を提出します。

化粧品についてはラベルの表示の仕方について、製品に含まれる成分のすべてを記載するように定められています。またその前提として、成分については化粧品基準(平成12年9月29日厚生労働省告示第331号)に適合している必要があります。医薬品や医薬部外品については承認等の手続きを通して、製品の安全性などを審査するようになっていますが、化粧品は全成分表示によってそれを製造販売業者の責任の下に担保するようになっているのでこのような手続きになります。従って、製造販売届を提出するまでにこうした化粧品に求められる基準について確認を済ませておかなくてはなりません。

化粧品基準は、化粧品に含まれる成分について規制を設けるもので、主にポジティブリストとネガティブリストから構成されています。

■ ポジティブリスト

ポジティブリストは、防腐剤、紫外線吸収剤及びタール色素について配合の制限を定めたものです。これらの成分については、防腐剤については基準の別表第3に、紫外線吸収剤については別表第4によって、100g中に含まれる許容配合量が示されています。これらはすべての化粧品に配合制限があるものと化粧品の種類によって配合の制限があるものとがあります。又、タール色素については、「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」によることとされています。

■ ネガティブリスト

ネガティブリストは、防腐剤、紫外線吸収剤及びタール色素以外の成分について配合の禁止又は制限を定めています。化粧品に配合が禁止されるものは次のとおりです。

  • 医薬品の成分、生物由来原料基準に適合しない物、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に規定する第一種特定化学物質、第二種特定化学物質その他これらに類する性状を有する物であって厚生労働大臣が別に定めるもの
  • 化粧品基準別表第1に掲げるもの

配合が制限されるものについては、基準別表第2に100g中に含まれる許容配合量が示されています。これらはすべての化粧品に配合制限があるものと化粧品の種類によって配合の制限があるものとがあります。

化粧品についてのこれまで掲げた全成分表示及び化粧品基準については、輸入化粧品についても除外されません。したがって、国内で開発したものだけでなく輸入する化粧品についても、成分の確認と適正な表示が求められます。なお、成分分析を自社で実施できない場合には、薬事法に基づいて厚生労働大臣の登録を受けた登録試験検査機関を利用する方法もあります。

医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器(以下、まとめて「医薬品等」とします)の製造・販売については薬事法により規制されています。薬事法の定める許認可は複雑ですが、大きな柱として営業に関する許認可と医薬品等の製品に関する許認可があります。営業に関する許認可としては、製造販売業・製造業等についての許可制度があります。

このうち製造販売業とは、製品を市場に出荷するいわゆる元売りに関する許可です。薬事法は製造販売業者に製品の安全性・信頼性についての責任を負わせることになっており、製造販売業者はべつに定められた製造販売後安全管理基準(GVP)、品質管理基準(GQP)を遵守して営業を行うよう義務づけられています。

また、医薬品等を発売するには、市場に出荷する前に各製品ごとに承認・認証・届出の手続きを行わなくてはなりません。これは製造販売業者が行うことになっています。承認は国の機関による審査、認証は厚生労働大臣が認めた認証機関による審査が必要ですが、届出は審査を要せず製造販売業者の届出のみで済みます。薬事法は原則として承認又は認証の手続きを前提していますが、化粧品については通常その必要はなく届出によることとされています。製造販売業の許可は事業所の所在地の都道府県知事が行いますが、製品の届出(製造販売届)は許可をした都道府県知事に提出します。

化粧品はリスクの大きい成分を含む可能性が小さいので規制が緩和されていますが、その代わりに、製品への信頼性を確保する趣旨から化粧品基準を設け含有成分について規制を設けるとともに、製品には化粧品に含まれるすべての成分を表示し、事業者が成分内容について責任を持つことにしています。従って、製造販売業者は、製品を市場に出荷するまでに、成分分析などにより化粧品基準への適合を確認した上で、製品のラベルなどに適正な成分表示を行って市場に出荷することになります。これは輸入品についても同じです。